こんにちは。会田です。ビジネスにおいて、商品やサービスの価値は最も重要です。なぜなら、価値のないものマーケティングを使って販売したところで、リピートはされず、常に見込み客を探さなければいけないという無理ゲーに陥るからです。
では、どうすれば商品・サービスの価値を高められるのでしょうか?今回は付加価値の意味と、簡単に価値を高める方法を紹介します。
目次
1.付加価値とは
付加価値とは…
生産段階で新たに付け加えた価値。産出額から原材料費などの中間投入物の額を控除したもので、賃金・利潤・利子・地代・家賃などに分配する。
広辞苑より
1-1.「付加」「価値」
そもそも付加価値とは「付加」という言葉と「価値」という言葉が組み合わさってできた言葉です。「付加」とは、「あるものに、さらに付け加えること。一方で「価値」とは、「そのものが役に立つ度合い。値打ち。」とされています。
つまり「役に立つものに、更に付け加えてより価値のあるものにすること」を付加価値と言います。
1-2.機能的価値と情緒的価値
付加価値を理解するうえで欠かすことができないのが、「機能的価値」と「情緒的価値」です。付加価値を構成する要素です。それぞれが、どう違うのか説明しますね。
「機能的価値」
商品やサービスが問題を解決することで得られる価値です。例えば、爪切りは「伸びた爪をどうにかしたい」という問題を爪を奇麗に切ることで解決してくれます。また、掃除機は「汚れた部屋を奇麗にしたい」という問題をゴミを吸うことで解決してくれます。これが機能的価値です。
「情緒的価値」
一方で情緒的価値は、商品やサービスを持つ・受けることで得られる価値です。クルマを例にあげてみると、移動するだけならプリウスでいいのにクラウンやレクサスに乗るのは、「自分は高級車」に乗っているという気分にさせてくれるからです。
次で説明する付加価値の例は、「機能的価値」と「情緒的価値」のどちらの要素が強いか考えてみてください。
1-3.付加価値の例
世の中には付加価値の付いた商品やサービスがいくつもあります。あなたも付加価値が付いているから購入したり・利用するものがあるはずです。付加価値が付いているものの例をいくつかあげてみましょう。
①ホテルのラウンジで飲むオレンジジュース
すごくわかり易いですよね。コンビニでオレンジジュースを買って飲むと100円~200円くらいです。でも、ホテルのラウンジでオレンジジュースを飲むと1000円~1500円くらいします。
この違いは、ホテルがオレンジジュースを提供しているのではなく、「素敵な時を過ごす空間を提供している」からです。ホテルのラウンジでオレンジジュースにお金を払う人は、オレンジジュースだけでなく、そこで過ごす快適な時間に価値を感じてお金を払っているのです。
②高級な腕時計
あなたは普段腕時計を付けますか?僕はスマートウォッチを付けています。この腕時計も付加価値の例としては理解しやすいと思います。腕時計の機能は、「いつでも時間を確認することができる」です。
時間を確認するだけであれば、腕時計なんて100円均一で売っているものでも全く問題ありません。しかしなぜでしょうか?たいして機能も性能も変わらないのに、これがロレックスになると何百万円もします。この違いは、時計そのもの機能ではなく、所有欲や満足感を満たしてくれるという要素が生んでいるものとなります。
③世界中でここでしか食べることができない絶品のステーキ
では、世界中でここでしか食べることができない絶品のステーキはどうでしょうか?ある特定の地域でしか育成されていない最高級レベルのステーキです。1回の食事で庄屋に20回くらいいける金額です。
これは、「世界でここでしか食べることができない」というのがポイントになります。付加価値を高めている要素の大部分は機能的価値と言えます。もちろん、情緒的価値も含まれています。
2.付加価値の高め方
ここからは簡単に付加価値を高める方法について紹介します。どうすればあなたの商品・サービスに取り入れられるか考えながら読み進めてみてください。
2-1.場所を変える
商品・サービスを提供する場所を変える方法です。あなたが住んでいる街で水を買うといくらでしょうか?100円前後くらいだと思います。しかし、この水を何もない砂漠に持っていくといくらくらいの価値になりそうでしょうか?
これが場所を変える方法です。価値が生まれる場所で商品・サービスを提供することが価値を高める方法の1つです。
2-2.加工する
素材そのものを販売するのではなく、加工して販売する方法です。例えば、山で木を切って木材として販売すると数万~数十万にしかなりませんが、ログハウスのような家として販売すれば何千万にもなり、一気に価値が跳ね上がります。
素材そのものではなく、加工して別の形で抵抗できないか考えてみましょう。
2-3.対象を変える
先ほどの木を切って木材として販売することを再度、例としてあげてみます。木材と販売するのではなく、「木材を切って木材として販売する」または「家として販売する」方法を教教える方法です。この方法は、対象を変えることで可能となります。
3.価値を証明する方法
付加価値を高めた後、それを一人でも多くの人に抵抗するなら、その価値を証明する必要があります。価値があります!と一方的に情報発信しても、信頼されなければ何の意味もありません。そこで、ここからはより購買へ結びつけるための価値の証明方法を紹介します。
3-1.社会的な証拠
有名な「影響力の武器」という本では、社会的証明を使うことで人は行動しやすくなると説明しています。では、その具体的な方法とは?
人は他人の行動を見てそれを正しいと考えます。これを上手く利用する方法が、「お客様の声を紹介する」ことです。お客様の声は、第三者の意見であり世の中で何がもめられているのかがわかることがから、その商品に価値があると感じるのです。また、お客様の声は、その商品を買って何が変わったかをストーリーとして説明してあげるとより効果的です。
3-2.目に見える証拠
デモンストレーションがこれに当たります。百貨店などで行われる実演販売。「お客様ご覧ください!こんなに簡単にキャベツの千切りができます~!」とう感じでスライサーの紹介している販売員の方。「手の甲のマジックの線が、このシャワーに当てて擦るだけで~」という通販番組。
これらはその商品そのものがどれだけ優れているかを証明しています。機能性価値を証明するのであれば、その製品のデモンストレーションを動画などで紹介できないか検討してみましょう。
3-3.データとなる証拠
疑り深い人は、データを示してくれないと信用しない。という人もいます。このような人には数値を提示することが効果的です。
「このサービスを導入したことで89.9%の企業が老製造コストを150万円以上削減することができました。」などです。数値で提示できる証拠はないでしょうか?
4.結論
付加価値と言えば、一言で片付きますがその内容は意外と深く複雑です。付加価値を正しく理解し高めるためには、まずあなたが取り扱っている商品やサービスがどのような価値を持っているのか理解しましょう。そして、いろいろな視点から付加価値を高められないか検討してみてください。
また、付加価値の高め方や価値を証明する方法は他にも種類があります。ここで紹介したのはほんの一部です。