こんにちは。会田です。あなたは自社の商品・サービスを販売する相手を明確に捉えているでしょうか?
もしターゲットとしている相手を「30代~40代の男性」のようなザックしてイメージで捉えていたらちょっとマズいです。それが原因で、売りたい価格で販売できていなかったり、売上が伸びないなどの悩みが出てくる。と予測できるからです。
誰に売るか明確になれば、販売価格や売上の問題はほぼ解決します。そこで、今回はあなたが狙うべき顧客のイメージを明確にし、売上げ改善を改善するための方法を説明します。
1.ターゲティングとは
“ターゲティングとは、自社製品を市場に投入する際、どの顧客層(セグメント)を標的市場にするかを決めること。”
グロービス経営大学院
マーケティングプロセスの1つの要素としてターゲティングが存在します。マーケティングプロセスとは下記のとおりです。
市場の機会の分析、セグメンテーションの後に続くターゲティング。新商品を市場に投入する企業はこのプロセスをしっかりと行うことでヒット商品を世の中に送り出しています。
中小企業や個人事もマーケティングプロセスを行った方がいいのですが、ここまでカッチリと行う必要はありません。ただ、自社の強みや市場のニーズ、顧客が誰であるかということは、必ずリサーチしておく必要があるでしょう。
そして、今回説明するのがターゲティングです。ターゲティングを正しく行うことで、商品やサービスが顧客に届きやすくなります。逆にターゲティング間違っていると、売りたい価格で売れず時間と費用を無駄にする恐れがあります。では、間違ったターゲティングとはどういうものか。知らず知らずのうちに、あなたもこのようなことをしてなか次の項目で確認してみてください。
2.そのターゲティング間違ってませんか?
間違ったターティングはやめてください。下の図をみてください。これは、売上をもたらす顧客をざっくり3段階に分けた図です。
よくある間違いの例は、顧客の数が多い層をターゲットにすることです。この図で言えば、全体の60%を占める「顧客」をターゲットとして設定してしまうことです。
一見すると顧客数の多い層をターゲットにすることは正しいように感じます。しかし、この設定が間違いである理由は、フォーカスする数値が違うからです。次の公式は正しいでしょうか?
「顧客数が多い=売上が多い」
正解は間違いです。多くの場合、売上の80%は上位20%の顧客がもたらしてくれます。これはパレートの法則(20:80の法則)と呼ばれ、不思議なことに世の中の多くの物事がこの法則通りになっています。そして、この法則はビジネスにも当てはまります。20:80ピッタリになるわけではありませんが、健全な会社であればあるほどこの割合に近い数値になります。
では、この法則をふまえてあなたが狙うべき顧客は、上の図ではどこになるでしょうか?
3.正しいターゲティング方法
そうです。あなたが狙うべき顧客は、上位20%の優良顧客です。この層をターゲットとして設定することが正しいターゲティング方法です。
上位20%の優良顧客は、あなたの会社の売上の80%をもたらしてくれます。だからこそ、この層がどんな人達なのかをしっかりと調査する必要があります。
年齢、性別、趣味、嗜好、価値観、購入した商品・サービス…
特に上位20%の優良顧客は何に価値を感じているか?どんな価値に共感しているのかに注目すべきです。そして、それらの価値観と自社の商品・サービスが合致しているかが売れるか売れないかの決定的な要素となります。
もし、優良顧客の調査を行い自社の商品・サービスが彼らが感じている価値とズレている場合は、商品価値の見直しをする必要があります。彼らが感じている価値が、市場でニーズがあり自社の強み(他社と差別化できるポイント)となるからです。
もし、自社の商品・サービスが売りたい価格で販売できていなければ、一度自社の顧客の優良顧客を対象にインタビューすることをおすすめします。なぜ、この商品・サービスを選んだのか?どんなところに価値を感じているのか?他社の商品・サービスは何がダメだったのか?このようなインタビューができれば、自社の強みをよりブラッシュアップすることができ、より多くの顧客に価値を届けることができるでしょう。
4.正しいターゲティングがもたらす効果
正しいターゲティングは、あなたのビジネスを健全化します。以下、得られる効果についてあげてみました。
・自社の強みがわかる
・顧客が何に価値を感じてるのかわかる
・価値を感じてもらえる
・売りたい価格で売れる
・顧客が増える
・リピーターが増える
・売上が上がる
このようにターゲティングがしっかりしていれば、売上の悩みはほぼ解決されます。そして、売上に悩んでいる会社の多くは“誰に売るか”というターゲティングが正しくできれば、その悩みはほぼ解決できます。
「顧客へのインタビューや調査もしっかりした!でも売れない!」という方は、聞くべき顧客層へ、正しい質問ができていたでしょうか?インタビューした顧客はどの層の人ですか?顧客でいたか?それとも優良顧客でしたか?何人にインタビューしましたか?彼らは何に価値を感じていましたか?彼らの共通点はなんでしたか?
ただ思いついた質問をリストにしてインタビューや調査をしただけでは、あなたが望む効果は得られません。正しい方法で調査を行いましょう。
5.結論
正しいターゲティングとは、優良顧客を調査するとです。優良顧客とは、自社の売上の80%を生み出す上位20%の顧客です。どんなに顧客数が多くても、優良顧客でなければいくらインタビューしても意味がない理由がわかっていただけたでしょうか。
優良顧客を調査すれば、自社の強みや市場での優位性も知ることができます。そして、それを自社の製品・サービスに反映することで、より多くの人に価値を感じてもらえリピートに繋がり循環が生まれます。この循環を何度も重ねることができれば、より確かな価値を人に届けられその結果として売上がついてくるでしょう。
まずは、自社の優良顧客への調査からはじめてみてください。ビジネスがいい方向へ動き出します。