顔はわかるけど名前が思い出せない….。そんな経験、あなたはありませんか?実はこれ、人間の脳がテキストよりもイメージを好むから起きる現象なのです。この現象を上手く活用すれば、脳にイメージを焼き付け人を自分の望む方向に行動させることが可能です。この記事では、ビジュアルストーリーテリングという手法の説明から使い方まで詳しく紹介します。
目次
1.ビジュアルストーリーテリングとは
ビジュアルストーリーテリングとは、視覚的にストーリーを共有したり伝えたりする方法です。写真、イラスト、インフォグラフィック、動画等を活用しストーリーを伝える事で、人の脳により鮮明にイメージを与え長く記憶にとどめておくことができます。
この方法が有効な理由は、歴史が証明しています。事実、エジプトのピラミッドには多くの壁画残されており、神話や古代の風習を現代にまで伝えています。このように、何千年も前から人間はイメージと共にストーリーを伝えてきているのです。では、ビジュアルストーリーテリングには、どんなメリットがあるのか?ここから詳しく説明していきます。
2.ビジュアルストーリーテリングが重要な理由
ビジュアルストーリーテリングが重要な理由は、多くの調査報告で明らかになっています。以下、その調査報告の結果です。
・テキストやイラストを使って行動する人は、イラストを使わずに行動する人よりも323%優れた行動をする
・人間の脳はテキストよりも6,000倍速くビジュアル(イメージ)を処理する
・画像を含むコンテンツは、人間のコミュニケーションの93%を占めている
・魅力的な画像を含むコンテンツは、含まないコンテンツよりも94%多く視聴される
・説得力のある画像を追加して記事を最適化すると、ターゲット顧客からのエンゲージメントが37%増加する
・詳細な画像を使用すると、ターゲットオーディエンスの最大67%から注目を集めることができる
3.ビジュアルストーリーテリングのメリット
これらの理由をふまえたうえで、ビジュアルストーリーテリングを活用するとどんなメリットがあるかについて説明します。
3-1.複雑なものを簡潔に伝えられる
複雑なものや時系列で話しをする場合、テキストだけよりも画像や動画ある方が、聞き手がイメージしやすく記憶にも残りやすくなります。テキストだけで説明すると、どうしても文章が長くなり説明が難しくなります。その点、画像や動画であれば必要最低限の情報で相手に要点を伝えることが可能になります。
3-2.長く記憶に焼き付けられる
情報を耳で聞いただけの場合、3日後に覚えているのは情報のわずか10%程度と言われています。しかし、その情報に関連した画像と一緒に伝えると、3日後に覚えている情報の量は65%にアップします。
4.誰でもできる活用方法
ビジュアルストーリーテリングのメリットはわかったけど、どうやって活用すればいいのか?ここからは、誰でも簡単に活用できる方法をお伝えします。
4-1.インフォグラフィック・画像
インフォグラフィックや画像を使うメリットは、短時間で情報を読み手に伝えることができる点です。長い形式のコンテンツを、画像とテキストを使うことで短時間で消化できるのは、時間のない現代人には嬉しいかぎりです。インフォグラフィックは、Canvaを使えば誰でも簡単に作成することができます。
誰でも無料で活用できる、ビジュアルコンテンツ作成ツールです。操作も難しくないため一度使い方を覚えれば重宝するツールです。インフォグラフィックだけでなく、画像やロゴの作成もできるので操作が不安な人にもおすすめです。
4-2.動画
Ciscoの調査による2021年までに、消費者が利用するトラフィックの82%は動画が占めるようになります。そして、今後は動画ベースで検索する人がいまよりも更に増えると予測されています。こうした流れはもはや無視することはできません。では、私たちが身近に動画を使うにはどんな方法があるでしょうか?
1つはスマホやデジタルカメラを使い動画を撮影する方法です。スマホの性能も年々向上しているため、スマホ1つで撮影から編集までできてしまいます。
そして、もう一つがビジネスアニメーションを活用する方法です。ビジネスアニメーションとは、ビジネス用に制作されたアニメーションで、他の動画と差別化でき消費者の注目を集めやすいのがメリットです。Vyondというツールを使えば、慣れれば3時間程度でアニメーションを作ることができます。誰でも簡単にアニメーションをビジネスに取り入れることができるので、ここ数年で多くの企業が活用し始めています。個人で使用するには年間15万円程費用が掛かりますが、それ以上の価値があるツールです。
こちらは、先ほど紹介したVyondとは違いリアルの動画を、誰でも簡単に作成できるツールです。このツールは、プロが作成したようなグラフィックデザインとビデオ動画を素人でも、1時間くらいで作成できます。1000種類以上のテンプレートが用意されているので、素材がなくてもカッコいい動画が作れます。無料版もあるので、気軽に試すことができます。別の記事で僕が20分程度で作成した動画をUPしています。20分でこんなに本格的なの?と驚いてもらえるはずです。(笑)
5.ビジュアルストーリーテリングを作成するコツ
ビジュアルストーリーテリングをただビジネスに取り入れるだけでは、その効果を最大限発揮することはできません。プレゼンテーションにコツがあるように、ビジュアルストーリーテリングを作成するのにもコツがあります。
5-1.多くを語るのではなく見せる
5-2.第一印象がすべて
現代人の集中力は8秒と言われています。つまり8秒以内に、消費者に印象をつけられなければ、集中力は途切れ他に興味が移ってしまうのです。では、どうすればいいのか?
第一印象で消費者が思わず目を止めてしまうビジュアルストーリーを作成しましょう。恐怖与えるも、警告を促すもの、安心感のあるもの、いずれにしてもつならないものは作成しないこと。
5-3.ストーリーを動かす
人は動く物に焦点を合わせます。そして、対象が動き続けるとそれに注意を払います。つまり、あなたが作成したビジュアルストーリーを動かすことで、より長い時間人の注意を捉えることが可能となります。
5-4.製品ではなく人について語る
人は無機質な物よりも人、温かみのある人を好む傾向があります。もし、あなたがビジュアルストーリーを作る場合は、製品やサービスについて語るのではなく、それを開発した人や顧客について語るようにしましょう。いつだって人は血の通ったものに興味を引かれます。
5-5.五感に訴えかける
匂い、味、固さ、重さなど五感を刺激する内容をビジュアルストーリーに加えることで、人間は過去の記憶をたよりに、その内容を鮮明にイメージします。つまり、他の画像や動画よりもあなたの作成したビジュアルストーリーを魅力的に感じとります。
6.結論
ビジュアルストーリーテリングをビジネスに取り入れるには、少しハードルが高いように感じたのではないでしょうか。一度にすべてを取り入れようと思うと、やることや注意することが多く挫折する可能性が高いのでおすすめしません。
まずは、ストーリーテリングを学び、その後ビジュアルストーリーテリングへと移行するのがおすすめです。ストーリーの作り方や活用方法は別の記事で説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。あなたは、ビジュアルストーリーテリング使って何を伝えたいですか?