こんにちは。会田です。あなたは自社商品を販売するとき、誰をターゲットにしていますか?たまに、「20代~40代の男女」などと言う方がいます。しかし、このようにざっくりとした層をターゲットにすることは、誰もターゲットにしていないのと同じと言えます。
つまり、思うような売上が上がっていないということです。では、どうすればいいのか?今回は正しいセグメンテーションの方法を説明します。
目次
1.セグメンテーションとは
セグメンテーションとは、顧客を分けることです。そして、分けられた顧客グループをセグメントと言います。この図の左側はセグメンテーションされる前のグループです。そして、これを、セグメンテーションしたのが右側のグループです。それぞれ、「見栄を張る」「認められたい」「実質を求める」というセグメントに分類されました。
では、なぜセグメンテーションするのか?その理由は、世の中にはモノやサービスが溢れており、顧客のニーズが多様化していることが関係しています。
例えば、動画制作の会社を立ち上げるとします。その場合、企業を相手にするのと個人を相手にするのであれば、求められる動画のクオリティや撮影方法も全く異なってきます。求める価値が、人や場面によって異なるため分けて考える必要があるのです。
もしこれらを一色単に捉えてしまうと、何が売りで何が強みなのかあやふやになってしまいますよね。また、顧客からすると「全員が対象」「何でもできる」というのは、「誰でもいい」「何もできない」という見方をされてしまうわけです。そうならない為にも、セグメンテーションは必ず行いましょう。
2.セグメンテーションの切り口
セグメンテーションは大きく4つの切り口で分けられます。地理的変数、人口動態変数、心理的変数、行動変数です。それぞれについて詳しく見てみましょう。
2-1.地理的変数
地理的変数は、国・地域・都市・人口密度などでセグメンテーションする方法です。食品、家電、宗教など地域によって大きな特徴がある場合に活用されます。
国 :アジア、オセアニア、ヨーロッパ、北アメリカ…
地域 :東日本、西日本
都市 :東京、大阪、名古屋、福岡…
2-2.人口動態変数
性別、年齢、業態などの要素によってセグメンテーションする方法です。ファッション、自動車、嗜好品など多くの場面で活用されています。
性別 :男性、女性…
年齢 :F1(20~34歳)、F2(35歳~49歳)、F3(50歳以上)…
業種 :金融業、鉱工業、製造業…
2-3.心理的変数
価値観、ライフスタイル、悩みの種類などにセグメンテーションする方法です。独立志向や安定志向や未婚か既婚などが主な切り口です。
価値観 :独立志向、安定志向…
ライフスタイル :未婚、既婚…
悩み :子どもの悩み、親の悩み…
2-4.行動変数
購入経験の有無、購入頻度などの顧客の行動をもとにセグメンテーションする方法です。スーパーやコンビニなどのPOSデータの活用により顧客の行動パターンを把握しやすくなっているので、これらの活用も積極的に行われています。
購入経験の有無 :購入したことがある、購入したことがない
購入頻度 :はじめて、2回目、3回以上…
3.正しいセグメンテーションのやり方
セグメンテーションの切り口は必ずしも1つというわけではありません。上の図をみてください。これは心理的変数と、人口動態変数で分けたグループを組み合わせた図です。全てのセグメンテーションがこのように上手く組み合わさるわけではありませんが、性別・年齢が価値観やライフスタイルと重なる指標となることもあります。
このように2つのセグメントが重なった、特定のニーズを持つグループを見つけることが理想的です。
4.セグメンテーションが正しいか確認する方法
これまで説明した通りにセグメンテーションし特定のグループを定めたとして、そのセグメンテーションが正しくできているのかを確認していきます。ここでは活用するのは「4R」と呼ばれる項目です。「Rank」「Realistic」「Reach」「Response」が項目です。
4-1.Rank
優先順位や重要度から判断して、自社の強みが活かせる場所。もっとも勝機があるセグメントがターゲットになっているかです。市場の状態や競合と比較したときに、優位に立てるかなどです。
4-2.Realistic
利益が確保できるだけの規模があるセグメントがターゲットになっているか。市場規模が小さ過ぎると売上と利益を確保することはできません。あらかじめ自社に必要な市場規模を計算しておきましょう。
4-3.Reach
対象のセグメントに対して商品やサービスの存在を伝える手段があるか。また、実際に商品・サービスを届けられるかということです。このように相手にリーチする手段がなければいくら優れた商品やサービスを作っても存在する価値がなくなってしまいます。
4-4.Response
顧客の反応が計測できる状態になっているか。ということです。商品・サービスに興味を持った人の数や、実際に購入した人数など数値で計測できることはマーケティングではとても重要です。
5.まとめ
顧客のニーズは年々多種多様になっています。そのような状況では、それぞれの欲求に合わせた商品・サービスを提供する必要がります。ただ商品・サービスを販売するという考えではなく、どのようなニーズがありどんな人たちが自社の商品・サービスを求めているのか?そういった顧客目線を持つようにしましょう。あなたは、多種多様なニーズを満たすために何から始めますか?