どうも。しゅうさくです。(@saku5433)
ゴールは明確なのに、達成のためのプロセスは行き当たりばったり、という人が意外にも多くいます。ゴールばかりに気を取られ、何も考えず手あたり次第行動すると時間も労力も無駄になります。その結果、何も達成できなかった…
僕たちが与えられているのは1日24時間。365日。できるだけ無駄を減らし、時間を有効に活用したい。僕はそう思っています。あなたもそうでしょ?
今回は戦略と戦術を理解し正しくゴールを設定すれば、時間をぎゅっと短縮できるというお話です。いま自分が持っている資源だけで目標達成できるように考えられるよになり、何かを先延ばししたり、無駄に悩む必要もなくなります。
目次
1.戦略と戦術の違い
1-1.戦略とは
戦略とは目的を達成するために、経営資源をどこに分配するか選択することです。戦略は思考領域にあたるため、消費者からは見えにくいのが特徴です。
俯瞰的な視点であり、ビジネスに例えると上流工程。会社を立ち上げ、どの事業でどんな商品をどんな価格で販売するがこの工程です。戦略は、確定している事項が少なく抽象的なのが特徴です。
1-2.戦術とは
戦術は、戦略を実行するための具体的なプランです。実際に企業が行う施策(広告や販促)等がこの戦術にあたります。戦術が弱ければ、どんなに素晴らしい戦略を練っても実現せず、目的は達成されません。そのため戦術は勝つことが最優先されます。
戦術は局所的な視点で、ビジネスではどの媒体を使い、どうやって営業していくかがこの工程です。ビジネス全体でみれば下流工程です。戦術は、確定している要素が多く具体的で、指示が出しやすいのが特徴です。
2.戦略がなぜ大事なのか?
戦略と戦術の意味を理解したところで、戦略について詳しく説明します。そもそも戦略が必要な理由は2つ。
1.達成すべき目的(使命)があるから
2.経営資源は常に不足しているから
1.達成すべき目的(使命)があるから
戦略はそれ単体で使われることはありません。常に目的とセットになります。
目的とは、達成すべき使命です。そして、その目的を達成するために経営資源をどこに分配するかが戦略であり、それを実行するためのプランが戦術です。つまり、目的がないのに戦略が存在することはありえないわけです。
この目的と戦略の関係は非常に重要です。下記のブログで、目的達成のためにどのように戦術・戦略を活用するのか詳しく説明しています。
→目的と目標の違い|ビジネスで目的を達成するための正しい考え方
2.経営資源は常に不足しているから
経営資源とは、「ヒト、モノ、カネ、情報、時間、知的財産」を指します。これらが無限であれば戦略は必要ありません。しかし、これらが無限になることはないため、どこに分配するかの選択=戦術が目的達成のカギとなるのです。
では、経営資源が大きい方が常に勝つのか?と言われるとそうではありません。多勢に無勢と言われますが、この状況は選択と集中によって勝機を見つけることは可能です。次の図を見てください。
戦力が100の組織と80の組織が、同じ配分で戦うと80の組織は全敗します。しかし、戦力を選択と集中することで次の図のようなことが起こります。
下2ヵ所は完敗しても、上3ヵ所では勝利を収めることができます。全体でみると戦力80の組織が100の組織に勝利したことになります。このことからわかる通り、数が多い方というのは有利ではあるものの、必ずしも勝利を保証するものではありません。また、無意味に資源を分散させることは、戦略の重要さを理解していない者の戦い方と言えます。
3.戦略と戦術はどちらが重要?
ここまで説明した通り、戦略と戦術はどちらも目的達成のために非常に重要であることがわかったと思います。では、戦略と戦術はどちら重要なのか?について説明します。こちらの図をご覧ください。
この図は、戦略と戦術を良い悪いに分け、組み合わせたものです。組み合わせは全部で4通り。以下の通りです。
A :良い戦略・良い戦術
B :良い戦略・悪い戦術
C :悪い戦略・悪い戦術
D :悪い戦略・良い戦術
この4つの組み合わせA~Dを、結果のいい順番に並べ替えるとどうなるでしょうか?
A → B → D → C
A → D → B → C
でしょうか?違います。正解は、、、
A → B → C → D
なぜ、このような順番になるのか詳しく説明します。あるA地点に到着することを目的としたとき、それぞれの戦略戦術を下記の通りとします。
良い戦略=正しい方向
悪い戦略=間違った方向
良い戦術=速く進む
悪い戦術=遅く進む
すると、A(良い戦略・良い戦術)は、正しい方向に速く進みます。これが最善なのは言うまでもありません。次にB(良い戦略・悪い戦術)は、正しい方向に遅く進みますが目的地には到達できます。そして、C(悪い戦略・悪い戦術)は、間違った方向に遅く進みます。当然目的地には到達できません。最後に、D(悪い戦略・良い戦術)。これは、間違った方向へ速く進みます。つまり目的としているA地点から、最も遠くに向かってしまうのです。
そのため、C(悪い戦略・悪い戦術)の方がD(悪い戦略・良い戦術)よりも、まだ良いと言えるのです。
このことからわかる通り、戦略を間違えると戦術で補うことはできない、つまり戦略は戦術よりも重要ということがわかります。
4.良い戦略とは何か
戦略が戦術よりも重要なのはわかったと思います。では、良い戦略を立てるにはどうすればいいのか?についてここでは説明します。
良い戦略かどうかを判断する方法として、戦略の4Sチェックというものがあります。4Sは次の言葉の頭文字です。
・Selective(選択的か?)
・Sufficient(十分か?)
・Sustainable(継続可能か?)
・Synchronized(自社の特徴を活かせるか?)
Selective(選択的か?)
何をやって何をやらないのか、明確に区別できているか。経営資源は無限にあるわけではないため、経営資源を分配する場所を絞る必要があります。
Sufficient(十分か?)
経営資源を分配する場所で、十分に勝ち目があるか。選択と集中によりトータルで勝利を収めることができる十分に検討する必要があります。
Sustainable(継続可能か?)
戦略が継続的に維持できるかどうか。戦略が継続的に維持できればできるほど、競合との勝負では有利に働きます。
Synchronized(自社の特徴を活かせるか?)
自社の特徴・強みを有利に活用することはできるか?自社の特徴を活かせない、つまり戦いを有利に進められない場合、狙い通りの結果になることは難しいです。
簡単ではありますが、これら4つの条件を満たしていれば良い戦略であると言えます。
5.結論
戦略、戦術は単体で使うものではなく、それぞれ目的を達成するために存在しているものです。そして、目的を達成するには、どこに経営資源を分配するか。そして、分配先で確実に結果を出すためには、どこに選択と集中をすればいいのか十分に検討する必要があります。
今回説明した内容を理解し良い戦略を立てれば、これまで以上に速く目的を達成できるようになるでしょう。ぜひ今回の内容を活用して、あなた達成したい目的の戦略を立案してみてください。